2017/12/23
国道14号線千葉街道を走っていると、街道沿いに大きな鳥居が立っています。
ちょっと立ち寄ってみると、「葛飾八幡宮」という千葉県市川市の本八幡にある神社でした。
由緒あるお寺によくある仁王門のような門があります。
また、神社なのに鐘楼があり、歴史を感じる梵鐘が吊るされています。
社殿は重厚な感じの立派な建物です。
社殿の隣には、樹齢1,000年以上ありそうなイチョウの巨木が聳えています。
このこじんまりとした境内で、こんなに歴史の重みを感じるからには、ただの神社ではないと思い調べてみました。
「葛飾八幡宮」
概要
創建は9世紀末、平安朝の頃、京都の岩清水八幡宮より勧請し、下総の国総鎮守八幡宮として建立されたものだそうです。
寛平年間(889年-898年)に宇多天皇の勅命により石清水八幡宮を勧請して建立されたと伝えられている。下総の国を守護する総鎮守として崇敬されている。武神であることから平将門、源頼朝、太田道灌、徳川家康など関東武士の信仰を集めた。
八幡宮近くにある八幡の藪知らず(八幡不知森=やわたしらずのもり)でも知られる。
永井荷風、幸田文、幸田露伴、伊藤左千夫、宗左近、大岡信など多くの文化人に拝され、親しまれた神社として知られる。
下総国守護千葉氏、上総氏、安房国の大名里見氏など房総の武士団から敬われた。
(ウィキペディアより引用)
道理で立派なはずです。
朝廷はじめ、徳川家康などの関東武士からも信仰され、社殿の改築や寄進なども行われていたのですから。
御神木であるイチョウは、1か月前は見事な紅葉が見れたでしょうね。
今は、すっかり落ち葉になっていますが・・・。
千本イチョウ(国指定天然記念物)
ご神木の「千本公孫樹」(せんぼんいちょう)は、国指定天然記念物。
推定樹齢1200年といわれる巨木で、その姿は『江戸名所図会』にも記録されているようです。
『江戸名所図会』といえば、先日、国立公文書館の企画展で展示されていたので、親しみを覚えます。
たくさんの幹が寄り添って支えあっているように見えるので、縁結びのご利益があるそうです。
ほんとに幹がこんなに多いイチョウの木は、あまり見たことないですね。
また、乳房の形をしたイチョウの瘤(こぶ)を削り、煎じて飲むと、乳の出が良くなるという言い伝えから、育児守護の信仰もあるそうです。
また、古来千本イチョウには白蛇が棲むといわれ、その姿を見たものは、幸福を授かるとの言い伝えもあるとか。
このイチョウの木は、古来からこの土地に暮らす人々を見守り続けてきたんですね。
まさに、パワースポットです。
今日は、パワーをいっぱい頂いて帰れそう~。
たくさんのいい出会いもありますように☆~
寄り道した甲斐がありました!
元亨の梵鐘(県指定有形文化財)
この梵鐘には、元亨元年(1321)12月17日、右衛門尉丸子真吉によって寄進されたものと刻印されています。
寛政5年(1793)正月19日、境内のケヤキの大樹が暴風で倒れた際、その株根から出土したと伝えられています。
廃仏毀釈以前に天台宗の八幡山法漸寺が別当寺として管理していたものだそうです。
別当寺とは、神仏習合が行われていた江戸時代以前に、神社を管理するために置かれた寺のことです。
今まで訪れた由緒ある神社の隣には、必ず寺院がありましたが。
神社を管理するために寺院があったんですね。
随神門(市指定有形文化財)
明治維新以前は、天台宗上野寛永寺の末寺、八幡山法漸寺の仁王門でした。
神仏分離によって葛飾八幡宮の随神門となったそうです。
両裾に位置する随神(右大臣・左大臣)のある場所には仁王像があったそうですが、現在は行徳の徳願寺にうつされているようです。
神社には、仁王像は不要なのでしょうか?
仁王像も見たかったですね。
【今日のひとこと】
ちょっと、立ち寄った「葛飾八幡宮」でしたが、いろいろ発見がありました。
市川市が下総の国の葛飾郡であったこと。
神社に仁王門や梵鐘があった訳。
市川市国府台付近に下総の国の国府が置かれていたこと。
何と言っても、樹齢1200年のイチョウから、パワーを貰えたのが最高でした!