2017/12/12
映画『ドリーム』は、ずっと観たいと思っていた作品で、やっと観ることができました。
間もなく上映は終了です。間に合ってよかった!
この作品は、1960年代初頭、NASAの宇宙開発に貢献した三人の黒人女性数学者たちを描いた「人間ドラマ」です。
主人公三人は、キャサリン・G・ジョンソン、ドロシー・ヴォーン、メアリー・ジャクソンという実在の人物。
彼女たちは、当時まだ根強く残っていた人種差別や女性差別に直面しながらも、卓越した知性とたゆまぬ努力、不屈のパワーで次々と困難を乗り越えていきます。
三人が今までにない前例を作り、新たな時代を切り開いていく奮闘劇を、軽妙なユーモアタッチで描く感動作です。
映画を観たあとの爽快感!
夢と勇気とパワーをいっぱいもらいました!
Stoy
(C)2016Twentieth Century Fox
1961年、アメリカとソ連が熾烈な宇宙開発競争を繰り広げていた。ヴァージニア州ハンプトンのNASAラングレー研究所では、優秀な数学的頭脳を持つ黒人女性たちが、計算手として働いていた。
リーダー格のドロシーは管理職への昇進を希望するが、上司ミッチェルに「黒人グループには管理職は置かない」と却下される。
技術部への転属が決まったメアリーは、エンジニアを目指しているが、黒人である自分には無理だと諦めている。
数学の天才であるキャサリンは、黒人女性として初めてハリソン率いる宇宙特別研究本部に配属される。白人男性ばかりの職場の雰囲気は冷たく、そのビルには有色人種用のトイレもない。
それでも、この3人は家庭と仕事を両立させながら、国家の威信をかけたNASAのマーキュリー計画に貢献しようとひたむきに強く毎日を生きていた。
1961年4月12日、ユーリ・ガガーリンを乗せたソ連のボストーク1号が、史上初めて有人で地球を一周する宇宙飛行に成功。
ソ連に先を越されたNASAへの強烈なプレッシャーのなか、劣悪な職場環境にじっと耐え、ロケットの打ち上げに欠かせない複雑な計算や解析に取り組んでいたキャサリンは、その類い希な実力をハリソンに認められる。
ドロシーは新たに導入されたIBMのコンピュータによるデータ処理の担当に指名され仲間を率いて転属する。
メアリーも裁判所への誓願が実り、これまで白人専用だった学校で技術者養成プログラムを受けるチャンスを手に入れる。
キャサリンは夫に先立たれ、女手ひとつで3人の娘を育ててきたが、教会で出会ったジム・ジョンソン中佐からプロポーズされ、娘たちと共に受け入れる。
1962年2月20日、いよいよ、宇宙飛行士ジョン・グレンがアメリカ初の地球周回軌道飛行に挑む日がやってきた。
ところが、打上げ直前に想定外のトラブルが発生。コンピュータには任せられない重大な“計算”を、グレンから託されたのは、キャサリンだった…。
Review
まずは、NASAの宇宙開発プロジェクトに黒人女性たちが貢献していたという事実をはじめて知り感動!
彼女たちは「人間コンピューター」と呼ばれるほどの優れた能力を持つ女性たち。
とにかく、3人の黒人女性たちは魅力的!
人種差別と女性差別の両方を受けながらも、仕事と家庭を両立しながら、夢を追い求める事を諦めない。
そんな生き方に、いさぎよさと爽快感をおぼえる。
ポジティブにエネルギッシュに生きていく姿が、ほんとにかっこよかった!
キャサリンが配属された宇宙特別研究本部のビルには、有色人種用のトイレがなく、黒人専用トイレまでの800メートルの距離を、両手いっぱいに書類フォルダを抱えて、ハイヒールで走るキャサリンの姿はコミカルに描かれているが・・・。
その姿に、差別を受け入れ、それを乗り越え、与えられた仕事をこなしていく凄いパワーを感じる。
三人の女性たちは、自らの手で新たな道を切り開いていくパイオニアだ。
また、愛情深い母親でもあり、恋する女性でもある。
1960年代のカラフルなファッションに身を包み、颯爽と歩く姿もかっこいい。
「権利は平等よ!色は関係ないの」とさらっと人種差別を跳ね除ける自信と強さ。
ほんとに頭のいい人は、地道に努力し、前向きに行動して、現実を変えていくんだ~!と思った。
今年観た映画で、私のなかでは一番心打たれた作品です。
ポジティブに生きる夢や勇気を貰い、気分爽快で映画館をあとにしました。
Cast
『ドリーム』
監督:セオドア・メルフィ
脚本:アリソン・シュローダー、セオドア・メルフィ
製作:ドナ・ジグリオッティ、ピーター・チャーニン、ジェノ・トッピング、ファレル・ウィリアムス、セオドア・メルフィ
音楽:ハンス・ジマー、ファレル・ウィリアムス、ベンジャミン・ウォールフィシュ
出演:タラジ・P・ヘンソン、オクタヴィア・スペンサー、ジャネール・モネイ、ケビン・コスナー、キルスティン・ダンスト、ジム・パーソンズ、マハーシャラ・アリ